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プレスリリース

キャセイパシフィック航空 2016年度決算を発表

2017年03月15日

 

 

 

                

    2016年

                  

2015年

 

前年同期比

総売上高

百万香港ドル

92,751

102,342

-9.4%

純利益 (損失)

百万香港ドル         

(575)

6,000

-109.6%

一株あたり利益(損失)

香港セント

(14.6)

152.5

-109.6%

一株あたり配当金

香港ドル

0.05

0.53

-90.6%

キャセイパシフィックグループは、2016年度(2016年1〜12月)決算での純損益が、前年の純利益60億香港ドル(1香港ドル=約14.8円)に対し、5億7500万香港ドル(約85億1000万円)の赤字となったことを発表しました。一株あたりの損益は、前年の152.5香港セントの利益に対し、14.6香港セントの損失となりました。

 

2016年度におけるグループの主力航空事業を取り巻く環境は厳しく、多くのマイナス要因による影響を受ける結果となりました。中でも激化の一途を辿る他社との競争は最も大きなものでした。競合他社が供給座席数を大幅に増やし、中国本土と世界の主要都市を結ぶ直行便も増加、格安航空会社(LCC)との競争も一層激しいものとなりました。貨物事業においては市場での供給過多が競争のうえでとりわけ大きな課題となりました。さらに中国における経済成長の鈍化、香港への訪問者数の減少、香港ドル高という3つの経済的要因も業績に大きな影響を与えました。香港ドル高は旅行先としての香港の割高感を招くとともに、他国通貨での収入を香港ドルに換算する際の押し下げ要因となりました。これら全ての要因が大きな競争圧力となり客単価を押し下げる状況が続きました。燃料価格の低下はグループにとってプラス要因となりましたが、燃料価格が現在の価格を大きく上回っていた際の燃料ヘッジで生じた損失と相殺される結果となりました。子会社や関連会社からの業績貢献は堅調でした。

 

旅客事業

グループの旅客事業による2016年度の売上高は、前年比8.4%減の669億2600万香港ドルとなりました。新規路線の開設と既存路線での増便に伴って供給座席数は2.4%増となる一方、座席占有率は1.2ポイント減の84.5%にとどまりました。また旅客利用距離当たりの収入(旅客1人を1キロメートル輸送することで得る収入)は年間を通して苦戦を強いられ、市場での供給過多や上級クラスの需要低下、さらには外国通貨安が押し下げ要因となり、9.2%減の54.1香港セントとなりました。

 

貨物事業

グループの貨物事業による2016年度の売上高は、前年比13.2%減の200億6300万香港ドルとなりました。キャセイパシフィックとキャセイドラゴンを合わせた貨物輸送能力は0.6%増加し、貨物占有率は前年を0.2ポイント上回る64.4%を記録するとともに、輸送貨物重量も3.1%増加しました。航空貨物市場は2016年第1四半期に低迷したものの、第2四半期から重量の面で改善が見られ、例年需要が高まる第4四半期は好調に推移しました。

 

貨物利用距離当たりの収入(貨物1トンを1キロメートル輸送することで得る収入)は厳しい競争環境と業界全体での供給過多、香港における燃油サーチャージの適用停止などの影響を受けて16.3%減の1.59香港ドルとなりました。貨物需要は欧州路線で低迷が続いたものの、太平洋路線では下半期に前年を多少上回りました。貨物専用機による新たな就航都市としてポートランドとブリスベン・ウェスト・ウェルキャンプ空港が加わりました。グループでは需要に応じて貨物専用機による輸送量を調整し、旅客機の胴体下部に備わるスペースを活用した貨物輸送の割合を増やしました。

 

コスト

キャセイパシフィックとキャセイドラゴンの燃料費(燃料ヘッジによる影響を除く)は、前年より49億600万香港ドル(20.4%相当)減少しました。燃料費は依然としてキャセイパシフィックグループの最大コスト要因であり、2016年度の営業コスト全体の29.6%を占めています(2015年は34.0%)。燃料費の縮小に伴う恩恵の一部は燃料ヘッジで生じた損失と相殺され、ヘッジによる損失を加味した燃料費は前年を50億1500万香港ドル(15.2%相当)下回るにとどまりました。

 

燃料費を除いた有効貨物トンキロ当たりのコストは2.9%上昇し、人件費、着陸および駐機料、機体整備費は輸送能力の拡大を上回る割合で増加しました。

 

香港国際空港の混雑と汎中国圏の航空管制による規制は、依然としてグループ全体のコスト押し上げ要因となっています。運航への信頼改善のためのコストであり、定時運航率は7.4ポイント改善されました。

 

弱含みで推移する売上に呼応し、グループでは事業の重大な見直しを図っています。キャセイパシフィックでは短期的に収入を改善しコストを削減するための措置を導入するとともに、向こう3年間にわたって業績を改善するための、より長いスパンでの戦略策定を進めています。

 

ネットワーク

2016年において、キャセイパシフィックは香港からマドリードとロンドン・ガトウィック空港への旅客便の運航を6月と9月にそれぞれ開始し、両路線とも好調に推移しています。2017年6月には香港/ガトウィック線と香港/マンチェスター線を増便します。2016年にはその他の路線でも増便しました。同航空では2017年3月にテルアビブ、7月にバルセロナ、12月にはクライストチャーチへ、それぞれ香港からの旅客便を就航します。2016年2月に運航を中止した香港 / ドーハ線ではカタール航空とのコードシェア便による運航を続けています。キャセイドラゴンでは香港からプノンペン、温州、武漢への各路線を増便する一方で、香港/クラーク線と香港/コタキナバル線を減便しました。また香港/広島線を運休するとともに、香港からカトマンズとダッカへの運航パターンを両都市への直行便へ切り替えました。

 

運航機材

キャセイパシフィックでは2016年に10機のエアバスA350-900型機を受領しました。優れた燃料効率を誇る最新鋭のエアバスA350-900型機は香港からオークランド、デュッセルドルフ、ロンドン・ガトウィック空港、パリ、ローマへの各路線で運航しています。一方で2016年には最後に残った3機のボーイング747-400型機と、エアバスA340-300型機を3機退役させました。2017年1月にはさらにもう1機のエアバスA340-300型機を退役させており、残る3機の同型機も年内には退役を完了します。また同航空では発注済み分のボーイング747-8F貨物専用機の最後の1機を2016年8月に受領しています。

 

 

プロダクト

新たに受領したエアバスA350-900型機には最新の客室設備と座席、機内エンターテイメントシステムを装備するとともに、携帯機器の利用客向けに機内Wi-Fiサービスを提供しています。またキャセイパシフィックでは2016年5月にバンクーバーに新ラウンジを開設し、6月に香港国際空港の「ザ・ピア」ビジネスクラスラウンジ、12月にロンドン・ヒースロー空港のファーストおよびビジネスクラスラウンジをそれぞれリニューアルオープンしました。香港国際空港の「G16」ラウンジは改装のため2016年7月に一時閉鎖しており、2017年の第2四半期にリニューアルオープンします。

 

2016年11月には、キャセイパシフィックとのブランドの一体感を高めるために、香港ドラゴン航空のブランド名称をキャセイドラゴン航空へと変更しました。2016年4月には新しい機体デザインが施されたキャセイドラゴンの初号機が運航を開始しました。

 

今後の見通し

キャセイパシフィックのジョン・スローサー会長は「2017年も厳しい事業環境が続くとともに、他社との競合激化、香港ドル高に伴うマイナス影響が収益を圧迫し続けると予想されます。貨物市場では供給過多の状況が続いてはいるものの、今年は好調な滑り出しを見せています。」

 

「燃料価格は以前の高値と比べるとかなり値を下げており、これによる恩恵は2017年も続くと見られますが、この数ヶ月で原油価格は上昇傾向にあることから、2016年と比べてその幅は狭まることが予想されます。また2017年には燃料ヘッジによる新たな損失が生じることが予想されますが、2016年よりは減少するものと見込まれます。子会社および関連会社の業績は堅調に推移すると予想されます。」

 

「現況は厳しいものの、長期的には私どもの事業が拡大するという見通しに変わりはありません。アジア太平洋発着および同域内の航空旅客数は大きく伸びることが見込まれています。旅客便の供給座席数を年間4〜5%増強することによって、少なくとも香港国際空港の3本目の滑走路が完成するまでは、これらの市場の伸びに乗じていきたいと考えています。新路線の開設と主要路線での増便を続けるとともに、燃料効率に優れた新機材の導入を続けることで生産性の向上とコスト削減も推進します。」

 

「私どもは資本コストを上回る利益を生み出すことに主眼を置いた企業改革に関する3ヶ年計画に着手しました。この計画の目的は市場動向や顧客の嗜好の変化に俊敏に対応するための機敏性と競争力を備えた組織作りにあります。」

 

「ブランドと顧客サービスの強化を図るための投資を続けるとともに、データ分析やモバイル技術を通じてより良いサービスをより効率的に提供するための取り組みを続けてまいります。こういった取り組みは業務効率の向上と顧客ニーズへのより的確な対応を後押しします。私どもでは収益の管理や流通、価格設定といった業務についても見直しを進めるとともに、付帯収入の拡大を図ってまいります。」

 

「収入を増やすことと同様に、コストを抑えることは重要な課題です。私どもは運航スケジュールへの信頼性を改善するために運航業務の改革を進めています。これによってフライト混乱時のコストを削減するとともに、より効率的な資源の活用と定時運航率の改善に繋げてまいります。私どもはより無駄のない組織へと進化することで生産性を高め、コストを削減し、より迅速な判断を下してまいります。目的は向こう3年間で燃料費を除いたコスト単価を下げることにあります。」

 

「キャセイパシフィックグループの目標は、長期にわたって株主に対する価値を持続的に高めていくことにあります。私どもは長期的成功を収めることに自信を抱いています」と述べています。

 

 

本件に関するお問い合わせは
『キャセイパシフィック航空』広報 バーソン・マーステラ 担当:中村、佐久間
TEL: (03) 3264-6713 / FAX: (03) 3237-1244 / CathayPacificJP.PR@bm.com